新電力、アクセルパワーのメリット・デメリットを解説します。
アクセルパワーとはどんな会社なの?
光通信グループの新電力会社
アクセルパワーは光通信グループ(東証プライム上場)の新電力会社です。2024年に会社が設立され、本社は光通信の本社と同住所に置かれています。
光通信グループは電力小売事業に力を入れており、ハルエネやエフエネ、HTBエナジー、Japan電力など多くの電力小売子会社を抱えています。
ストエネ(グランデータ)の電力小売事業を受け継いだ
アクセルパワーは2025年4月にストエネ(グランデータ)から電力小売、ガス小売、通信事業の一部を受け継ぎました。既存のストエネ(旧グランデータ)の契約者の契約をアクセルパワーに移管する形を取っています。
なお、ストエネ(旧グランデータ)も光通信グループの新電力会社です。
アクセルパワーのメリット・デメリット
ストエネ(旧グランデータ)時代に業務改善勧告を受けた
アクセルパワーに移管する前のストエネ(旧グランデータ)は、業務の一部に問題があり役所から2度におよぶ業務改善勧告を受けています。問題とされた行為の内容としては、契約内容の変更を顧客に適切に通知しなかったことや、大手電力のものと誤認するようなウェブサイトを作り宣伝活動を行ったことなどが指摘されています。
また、グランデータという社名だった2023年春頃に同社の契約者の電気代がかなり高額になる事案が発生し、SNSが「大炎上」しました。地上波のテレビニュースでも取り上げられたり、電力小売を監督する経産省の電力・ガス取引監視等委員会からも名指しで注意喚起を受けるなどしました。

↑経済産業省 電力・ガス取引監視等委員会が2023年3月17日に公表した資料
ストエネ(旧グランデータ)とは別法人とはいえ、業務の移管を受けている点は注意すべきポイントと言えます。
電気代が高騰するリスクがある料金体系

アクセルパワーは市場連動型の料金プランを提供しており条件によっては東京電力や関西電力といった大手電力の家庭向け料金プランと比較して電気代が高騰する恐れがあります。
市場連動型プランとは、「電力取引価格」に連動して電気代が変動する料金体系です。一般的な電気料金プランでは「燃料価格」に応じて毎月の電気代が変動しますが、電力取引価格の方が変動幅が大きいため、その影響で電気代が高くなることがあります。逆に電力取引価格が下落すると電気代も安くなります。
2025年5月分の調整単価を含めた試算でも、アクセルパワー(旧ストエネ・グランデータ)の電気料金は東京電力エナジーパートナーの標準メニューである従量電灯と比較して割高となっています。2025年5月分に反映されている電力取引価格は「高騰」しているとは言えない水準でありますが、それでも電気代が高くなっている点は注意が必要です。