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Looopでんきには電気代高騰リスクも。メリットデメリットを徹底解説!

新電力の中でも高い知名度をほこるLooopでんき。ですが現在のLooopでんきには電気代が高額になる恐れがある「リスク」があります。メリット・デメリットをよく理解することで、お得に利用出来る場合もあります。

Looopでんきとは

2011年に設立された新電力・太陽光発電関連のエネルギー企業です。2016年の電力小売完全自由化から本格的に電力の販売を開始しました。「基本料金0円」という革新的な料金メニューを提供したことで、電気料金比較サイトなど主にウェブからの申し込みで人気を集めました。

中部電力やENEOSからも出資を受けています。

LooopでんきのメリットLooopでんきとは

大手企業が出資するエネルギーベンチャー企業

Looopでんきを運営するLooopは2011年に設立された新しい会社です。太陽光発電設備の販売や、電力販売事業を展開しています。

設立からまだ新しい会社ではありますが、中部電力やENEOSを始めとするいくつもの大企業から出資を受け、大企業とも一緒にビジネスを展開している会社です。

Looopでんきのメリット

基本料金0円

Looopでんきの「スマートタイムONE」は基本料金が0円です。

一般的な電気料金メニューでは、契約容量に応じて月数百円から1000円程度の基本料金が発生します。契約容量が大きくなりがちなファミリー世帯や、電気の使用量が少ない別荘やセカンドハウス、また太陽光発電を設置している住宅では電気料金に占める基本料金の比重が大きくなりがちです。

Looopでんきは基本料金が0円なので、基本料金の負担が大きい利用シーンでお得になりやすいです。以下、基本料金0円のメリットが大きくなりやすい利用シーンをまとめます。

  • ファミリー世帯
  • 戸建て住宅
  • 太陽光発電やエネファームを設置している
  • 別荘、セカンドハウス

何も起こらなければ電気代が安い

詳細は「デメリット」のところで後述しますが、Looopでんきは「何も起こらなければ」電気代がかなり安くなる傾向があります。

Looopでんきの電気代は、30分ごとに変動する電力取引価格に連動します。この電力取引価格の高騰が起こらなければ、Looopでんきの電気代は他社と比較して安くなる傾向があります。このような料金プランを市場連動型プランと言います。

市場連動型プランでは、電力取引価格の変動リスクをお客さん側が負います。通常の料金プランでは、電力会社側がこの変動リスクを負っています。リスクがある分、平時は電気料金が割安になる傾向があります。例えて言うなら自動車保険に入らずに車を運転すると保険料が浮いて節約になるが、事故を起こしてしまうと高くついてしまう場合もあるという感じです。事故が無ければ安く使えるのが市場連動型プランのメリットと言えます。

解約違約金や初期費用が掛からない

LooopでんきのスマートタイムONEは、初期費用や解約違約金が掛かりません。なので短期間で解約しても特に費用が発生しないので、お試しで使ってみるのもおすすめです。

Looopでんきのデメリット

契約する前に必ず知っておくべき注意点を指摘します。

電気代が「高額」になる場合もある

事故が無ければ安く使えるのがメリットですが、事故が起こると電気代が高くなるリスクがあります。電力取引価格別に、電気代がどれくらい高くなるのかシミュレーションします。

電力会社・プラン電気料金
40A 300kWh 2024年6月
同額の再エネ賦課金含まない
東京電力エナジーパートナー
従量電灯B
9635円
Looopでんき
電力取引価格12.37円/kWh
24年6月平均
9801円
Looopでんき
電力取引価格30.76円/kWh
22年3月平均
16319円
Looopでんき
電力取引価格12.37円/kWh
21年1月平均(過去最高値)
28998円

過去に電力取引価格が高騰した際の取引価格の月間平均値を元に、2024年春以降の料金体系をもとに試算しました。実際には当時の単価とは異なる点があること、また月間平均ではなく30分単位で変動する単価によってLooopでんきの電気料金が計算される点は異なります。

電力取引価格が高騰した場合、大手電力会社の電気料金と比較して2~3倍になる場合もあることが分かります。

東日本エリア(北海道・東北・東京電力管内)では、電力供給に余裕が無い状況が続いているため、こうした電力取引価格の高騰が起こりやすい、また平時の取引価格の水準も高い傾向があります。東日本エリアにお住まいの方は、市場連動型プランはリスクが大きく、またメリットが薄くなる傾向があります。

一方、西日本エリアでは電力供給に余裕があり、電力取引価格の高騰が起こりづらい傾向があるため、東日本エリアと比較するとリスクが小さいです。例えば22年3月の関西エリアの電力取引価格は10.21円と、東京電力管内の3分の1でした。東電エリアでは16319円に高騰したLooopでんきの電気代も、関西では8805円でした(21年1月は西日本も高騰した点は要注意)

30分単位で料金単価が変動するのが「しんどい」

私は過去にLooopでんきと同様に30分単位で料金単価が変動する他社の市場連動型プランを数ヶ月利用したことがあります。

30分単位で料金単価が変動する市場連動型プランは、電力取引価格の推移を見て単価が高い時間帯に電気の使用を控え、安い時間帯に移行することで電気代をより抑えることができます。

しかし毎日電力取引価格をチェックするのは地味に「しんどい」作業であったと感じますし、また電力取引価格が高いからといってエアコンを消すことも出来ません。得られる利益はそれほど大きくは無い反面、手間は大きかったと感じます。

電力取引価格に応じた自動制御を行える蓄電池を設置しているケースを除けば、このような電力取引価格の変動に応じた「ピークシフト」は無理があるし、効果も小さいです。

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