大阪ガスの電気「新生活応援プラン」は実は電気代が高くなる場合があります。メリット・デメリットを分かりやすく解説します。
大阪ガス「新生活応援プラン」とは
ガスとのセット割引がある電気料金メニュー
大阪ガスの新生活応援プランは、家庭向けの電気料金プランです。電気だけでも利用することが出来ますが、大阪ガスのガスといっしょに利用することで月200円のセット割引が適用されます。
大阪ガス「新生活応援プラン」のメリット
3000円分のクーポンがもらえる
新生活応援プランを契約し、諸条件(くわしくは公式サイトを確認)を満たすと、大阪ガスが運営している会員サイト「スマイLINK」で使える3000円分のクーポンがもらえます。
スマイLINKではこだわりのグルメなどが販売されており、そうした商品と交換できます。
解約違約金などは無い
大阪ガスの新生活応援プランには解約違約金の設定はありません。短期間で解約しても、違約金が発生することは無いのでお試しで利用することができます。
大阪ガス「新生活応援プラン」のデメリット
大阪ガスの電気料金メニューの中でも「割高」
新生活応援プランプランは、大阪ガスが提供している電気料金メニューの中でも「割高」です。月300kWhを使う場合の電気料金を一覧表にまとめます(2024年6月分燃料費調整額含む、再エネ賦課金と政府電気代補助金含まない)
料金プラン | 電気代 |
---|---|
新生活応援プラン 電気単独 | 8986円 |
新生活応援プラン ガスセット契約 | 8786円 |
ベースプランA(電気単独) | 8421円 |
ベースプランA-G(ガスセット契約) | 8349円 |
ファミリー応援プラン 電気単独 | 8278円 |
新生活応援プランは最も基本的なベーシックプランと比較しても割高です。また、同時期に新登場したファミリー応援プランと比較すると月に500円以上も高いです。
燃料費高騰 関西電力従量電灯Aより割高
電気料金には燃料価格の変動を転嫁する燃料費調整額という仕組みがあります。この燃料費調整額の計算方法は、大阪ガスは関西電力と同じ計算式を採用しています。しかし2022年から2024年夏現在、燃料費調整額に差が生まれています。
関西電力の「従量電灯A」の燃料費調整額には、上限が設けられています。2022年以来、この上限に張り付いたまま推移しています。一方、関西電力の従量電灯A以外の新しい料金プランや、大阪ガスの電気にはこの上限がありません。そのため、燃料費調整額の計算方法は同じでも、大阪ガスの燃料費調整額が関西電力従量電灯Aの燃料費調整額よりも高くなっています。
この燃料費調整額が盲点で、実は2022年以来大阪ガスの電気料金は関西電力従量電灯Aと比較して、電気代トータルで見て割高になっています。新生活応援プランも例に漏れず、関西電力の従量電灯Aより割高です。
新電力の料金プランでは、燃料費調整額の上限が無いものが一般的であるため、これは大阪ガスに限った話ではありません。auでんきやENEOSでんきでも同様の状況が続いています。また、関西電力でも「なっトクプラン」などの新しい料金メニューでは、燃料費調整額に上限がありません。そのため同じ関電の従量電灯Aよりも高くなっています。
今は関西電力の「従量電灯A」を利用するのが正解です。